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常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具

画像:常陸大子のコンニャク栽培用具及加工用具(全体1) 

画像:常陸大子のコンニャク栽培用具及加工用具(全体2)

 近世中期から行われてきたこんにゃく栽培と加工の様相を示す用具類のまとまりです。この地方では近世後期にこんにゃくを薄く輪切りにして、串に刺し乾燥させて荒粉と呼ばれる加工品をつくる技術が開発され、こんにゃくの日持ちが格段に伸びるとともに他地方への販売も容易になったといわれています。その加工技術の開発の成果を示す用具類でもあります。
在来種のこんにゃくは成長が遅く、収穫して加工されるようになるまでに3年から5年かかります。こんにゃくは寒さに弱く、秋の終わり頃に収穫すると翌年の春先に再び植え付けるまでの間、凍らないように越冬させることが大きな仕事でありました。越冬のために用いられたのが、炉の上に設けられた火棚やヒムロと呼ばれる小屋でありました。大子町でこんにゃくの栽培・加工に用いられるこんにゃくカゴやドンゴイレ、こんにゃくを輪切りにするカンナや干す際に用いるミゴ、シノと呼ばれる笹竹(ささだけ)製の串などがあり、こんにゃくの栽培とこんにゃくを薄く輪切りにし、荒粉にして保存するまでの工程を知ることのできる資料群です。

画像:常陸大子のコンニャク栽培用具及加工用具(昭和30年代の風景)

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