お枡廻しの習俗は、福島県の東白川郷、石川郡、白河市、茨城県の久慈郡大子町などの都々古別神社や近津神社を祀る集落で、五穀豊穣を願って行われています。枡そのものや籾を入れた枡を神体にして、複数の集落が祭祀を引き継いでいく特色ある習俗です。
この習俗は、かつては都々古別神社、近津神社それぞれの氏子数十か村が一つのまとまりとして行っていたもので、現在以上に大がかりな祭祀であったことが知られています。祭祀の当番が回ってきたときには神体を祀る仮屋を新たに作り、ここで次の当番に引き継ぐまで祀っていきます。
この習俗は、複数の集落が枡そのものや籾を入れた枡を神体にして祭祀を引き継いでいくもので、全国的にも類例が少なく貴重です。
地図を見る:お枡廻しの習俗
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